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風の強い日でした。
ごうごうと吹き荒れて肌寒く、
軽いコートなどがないと
震えてしまうような夜でした。
緑のいのちのつまった枝先が
夜空に手を振るように揺れていました。
こんな日は、いやに童話めいた気分になりまして
風の又三郎のことを考えたりします。